NLP - 最小限度のパターン。

現在、NLPトレーナーのトレーニングを受けている最中ですが、そのテキストの中に、

ラクティショナーレベルの最小限度のパターン

というリストがあります。John Grinder氏が提唱しているリストとのことです。


NLPの歴史自体が、さまざまな派生パターン構築の歴史とも言え、とりわけNLPUのRobert Dilts氏やJudith Delozier氏によるワークや、コア・トランスフォーメーションといったワークがヒットしたことがNLPの普及を後押しした面もあるのは確かですが、結果として大量のワーク、流派が混在していて、どこから手を付けていいのか、基礎の基礎になるポイントはどこなのか、ということが分かりにくくなっており、初学者にとって、このハードルが意外と高いものになってしまっている面もあるのかな、、、ということを、ワークショップなどに参加するたびに思っています。


まあ、どの業界でも、派生形が出現して、本質が見えにくくなることはあります。たとえば、空手でいろいろな流派が出現して、、、という話と構造は一緒でしょう。


そんな中、Grinder氏の最小パターンリストというのを見ると、10項目程度しか内容がない。NLPに対して、パターンの多彩さを求める方々にとっては、おそらくはかなり無味乾燥なリストでしょう。Nested Loop, Neuro-Logical Levelなどのパターンもこのリストには入っていません。きわめてシンプルなリストです。


Grinder氏は近年、「プラクティショナーレベルの知識をきっちり抑えればOKだ」ということを強調しており、マスタープラクティショナーは?と聞くと、「プラクティショナーレベルをきちんと復習すること」というところまでこのリストの重要性を強調しているようです。


派生パターンばかりが増えていくNLP業界に対するアンチテーゼとしての極論、という面もあるのかもしれないとは思うのですが、このリストをよくよく読んでみると、確かに、いろんなパターンはこの派生形として説明できちゃうよな〜、と感心してしまうリストです。New Code NLPは例外なのか、リストには入っていないのですが。


空手を修行する人がマス大山師匠に正拳突きが基礎だ!!と説かれて「ははぁ〜っ!」って感服するときってこういう気分なのかな、なんて脱線して考えたりもしますね。


こうした、「どこが基礎なのか」を知識だけでも良いので知っておいてから、派生形のパターンを学ぶのと、そうでないのとでは、学習自体がNLPの全体像と派生パターンの関係性の理解も深まるDouble Loop Learningになるか、単一のパターンを学ぶだけに留まるだけのSingle Loop Learningになるかの相違を生む可能性もあるかもしれないなあ、なんてところまで考えると、このGrinder氏のリストがかなり貴重に思えてきます。


こういうシンプルな方向は大好きです。