ポジショントーク。

TVや新聞に書いていること、学校の先生が言うこと、上司が言うこと、政治家が言うこと、本に書いてあること、こうしたことを鵜呑みにする人の数も減ってきているとは思いますが、それでもやっぱり、「そりゃ一理はあるわけだし、、、」なんて思ってしまうことが誰にでもあるんじゃないか、と思っています。


でも、そうした人が語るありがたいお話というのも、ちょっとした考え方の工夫で、すごく世間に対する洞察を深めてくれるものだ、と思っています。


どうやって捕らえるか、というと、


「人の発言はすべてポジショントークである」


と1回カッコにくくって考えることです。


もちろん、世間に流れている話はすべてポジショントークである、と私が本気で思っているわけじゃありません。もっと言うと、ポジショントークが悪い、なんてキレイゴトを言うつもりもありません。でも、いったん、仮説として、「この話はポジショントークである」とくくってみるわけです(もちろんこのBlogもその対象たりえます)。例えば、


■ 一生懸命勉強しなさい。
■ 職業に貴賎はありません。人はみな平等です。
■ ビジネスマンは一人一人が生産性を高めていかなければこれからの日本は成り立ちません
■ 夢をみなさい(どこかの居酒屋チェーンの社長が言ってましたね)
■ CO2排出量は削減しないといけません 
■ どんな水を飲むか、は人の健康にとって一番大切な要素です
■ 経営には戦略が必要です
■ 小子化を解決しなければいけません


こうした話が、実際のところポジショントークであるかどうか? また、ホントかどうか?という点はさておき、一旦「これがポジショントークであると仮定したら、このポジショントークの狙いはどこにあるんだろう?」と考えてみる、ということです。


Googleの検索アルゴリズムでは、「すべてのリンクは一旦Paid Linkとみなして、その後様々な判定処理をしていく」という考え方がある、というウワサを聞いたことがありますが、「全部の情報をポジショントークとみなす」という考え方は、このGoogleアルゴリズムと似たところがあります。って書いたらGoogleに失礼かもしれませんが(笑)


こう考えてみると、玉石混交の状態から玉を選び出すコツは、「一旦全部『石』と仮定してみる」ところにあるのかもしれません。


斜に構えた見方というのは確かですし、結果として、世間の身もフタもない部分が分かってしまって失望することもあると思いますが、知らないよりは知ってるほうがトクなことが多いです。