Susan Boyleの決勝がちょっと心配な件。

Britain's Got Talent の準決勝。Susan Boyle、順当に決勝まで勝ち上がったらしい。


でも、決勝がどうなるかは非常に心配。予選での歌声を聴いて一発でファンになってしまっただけに。


音をところどころはずした、
という指摘はある。その通り。
でもそこは枝葉末節だと思っている。


あきらかに全体のパフォーマンスが落ちているんだ。

<準決勝>


<予選>


準決勝の彼女、とにかく、全体的にメチャメチャ硬いんだ。いや、そりゃ、プロでもこのレベルまで歌えない人がゴマンといるわけだし、厳しいコメントとは承知している。でも、あのすでに語り草になっちゃってる予選での歌声が凄すぎて何十回と見ては癒されていただけに、差が際立ってしまう。


ぱっと体を見て思ったことを並べるだけでも

■ 体の軸が右半身側に歪んでいる
■ 全体に体の緊張が強い。特に右半身がすごく硬くなっている。
■ 声を張るときに右の首筋の緊張が特に目立つ。

こんな点が準決勝では目立つことに気づく。で、結果として


声が出ていない。


どういういきさつでこういうことになってるのかな、、、と考えてみると、考えられるのが


1.単純に準決勝で緊張した


ただ、第一Roundでも大人数の前、全国放送で歌っている。準決勝だから緊張した、っていうのはどうなんだろう。



2.生活の変化があまりに大きいことによるストレスに苦しんでいる


個人的にはこっちが正しいかな、って思っている。


Susan Boyle、この番組に挑戦するまでは、仕事もなく一人暮らしだった。それが、番組に出演したとたんに全世界のYoutubeでこれまでに6000万Hit、イギリス国内だけにとどまらずCNN他世界中の各メディアも特集を組んで、世界中が今後のパフォーマンスにに期待し、、、となってしまった。


本人にとっては年末ジャンボで3億円、くらいの衝撃だろう。いや、もっとすごい衝撃かもしれない。


で、この衝撃が、準決勝でのパフォーマンスの低下につながったのかな、と思うんだ。


嬉しいことなのに緊張するわけないじゃん、って反論は承知。でも、これが違うんだな。


人間、嬉しかろうが悲しかろうが変化っていうのはストレスなんだ。


Holmes and Rahe stress scale っていうのがある。人生におけるストレスの度合いっていうのを、出来事ごとにスコア化・スケール化したものだ。


このスケールでは、配偶者の死っていうのを100点としたとき、例えば結婚も50くらいのストレスがかかる、なんて言われている。似たレベルのストレスっていうと、仕事をクビになる、が47点というんだからけっこうなストレスだ。ちなみに、うつ病の人が旅行しちゃいけない、なんて言われるけど、これも、旅行っていう環境の変化も、うつ病の人にとっては抱えきれないくらいのストレスだからだ。


今回、Susan Boyleが、第一Roundからこの準決勝に至るまでに出合った出来事、っていうのは、どうだろう、控えめに考えても、結婚と同等か、それ以上のインパクトのある変化じゃないだろうか。


で、今回の準決勝の時点では、Susan Boyleはそのストレスと戦ってるのかな、って思っている。他の出場者と比べて注目度が段違いだから、ある意味ハンデを負ってる、とも言える。


決勝は5月30日、とのこと。このままのコンディションで行くと、決勝のパフォーマンスは厳しいんじゃないかなあ、なんて思う。


ただし、優勝の確率は非常に大きい。視聴者投票(今年もだよね?)なんで、第一Roundの余禄でそのまま、、、っていうのが順当なシナリオかな、と。


他の決勝進出者もここで見られるけど、Dance ActのFlawlessとか、若干12歳のShaheen Jafargholi君とかもスゴイしなあ。結果がどうなるのか興味シンシンだ。


追記:


知人に、私が書いたような体の使い方について慧眼を持つスポーツトレーナーがいるので聞いてみました。彼から見ても

■ 普通に緊張して外側の筋肉がロックしている。
■ インナーマッスルの活性も落ちていて、歌い手にはかなりハンデだろう
■ 釣鐘になっちゃったような印象を受ける
■ 予選のときは、内側から外側に、開放するように声を出していた、、、

とのコメントを頂きました。私の読みもあんまり捨てたもんじゃないらしい。GJオレ。