A次元。

以前、このBlogでも、Imaging the tenth dimension という英語Blogを紹介しました。目に見える物理空間だけがこの世界の成り立ちではない、というのがその主題。量子力学などをベースに、普通の世界感ではあり得ない話、例えば、

人は高次の情報空間では全宇宙に広がる存在である。

The Fifth Dimension isn't Magic
http://imaginingthetenthdimension.blogspot.com/2008/05/fifth-dimension-isnt-magic.html


こんな話がポンポン飛び出す、妄信するのは危険だろうけど、とりあえず読んでみようかな、と興味をそそってくれるBlogです。


最近ではこうした話に興味を持つ方も増えているんじゃないかなあ、と思っています。その反面、こうした話をする人の中には、「だから神様が」「だから前世が」っていう、斜め上にいきがちな人もいることは非常に残念なのですが、この種の話をそうしたファンタジーを廃したところで考える、というのは至極マトモなことなんじゃないかな?と思っています。


で、苫米地英人氏が、同じようなコンセプトを書いた本を出したようなので、早速読んでみました。この人の、このエリアに関する見解を突っ込んで書いた著作、というのは初めてではないでしょうか。



この本、苫米地氏の最近の著作中では、私にとっては一番面白かったかも。資本主義という系から出て、さらに抽象度の高い目標を追いましょう、という話は過去の著作と同一なのですが、この本ではその論拠となる話として、5次元以上の世界を「A次元」と名づけて説が展開されています。現実なんて、抽象度の高い世界の写し絵に過ぎないよ、、、という話について、かなりの分量が割かれています。今までの、単に「抽象度を高く」という話から一歩進んだという点で、かなり面白いです。


「言語抽象度って、かなり抽象度の低いところでしか使えないよね?」ということを感じている私にとっては、いいタイミングでいい本を読んだなあ、という感じです。


この世界の成り立ち、脳・心といった話に興味のある方には、オススメの本だと思います。


但し一点。氏の著作は、この本にせよ他の本にせよ、「抽象度高く生きるためのメソッド」としての完成度はどうか?という点では私はまだ判断はできていません。個人的に思うところはいくつかあるのですが、それはまたタイミングが来たら書いていきたいな、と思っています。