思いは伝わる、という話とNLPと。

クライアントに対してコーチングやセラピーをやっていて、脳・心といった分野を深く考えていくと、どうしても考えざるを得ないテーマのひとつに

人間の考えていることをはじめとして、「情報」というものは、視覚・聴覚・体感といった、物理的なチャンネル以外を通じても伝えることができるものなのだろうか。


というものがあります。ある意味これまで「オカルト」「スピリチュアル」と言われる分野で考えられることが多かったテーマです。


私自身は、こうした「オカルト」「スピリチュアル」という分野は正直好きではないのです。必要があり書籍などを通じて眺めてみることがあるのですが、たとえば前世がどうしたとか、魂や霊がどうしたとか、バシャール様が偉いとか偉くないとか、論拠が乏しい前提に立って話を進めていて、その前提条件が崩れたら成り立たなくなる話で埋め尽くされていて、そこの中に浸っている人たちもその前提に酔ってしまって疑いを持たない、という現象が自分にとってかなり耐え難い。


ですが、脳・心という分野を扱うことをやっていると、どうしてもこうしたテーマについても、自分なりに人様に通じるロジックを立てておかないといけない、いう思いが日増しに強くなっています。


情報が物理的なチャンネル以外でも伝わるのか?というテーマに戻りますが、先端の物理学では、情報空間と物理空間は、抽象度が違うだけで同じものであるとか、宇宙全体が計算機であるとか、人間がフィードバック関係を持つ情報空間はどんどん広がっている、という説があります。こうした話を総合すると、仮説レベルでは「情報というのは物理的なチャンネルを超えて伝わる」というのは間違いなさそうです。


ただ、ここまで来てはたと困ったのが、私がこれまで読んで来たこうした話というのはあくまで仮説であるということ。これをバックアップするためのデータとまでは行かなくても、なんらかの経験が自分にとって必要でした。


そんな経験が、先週参加した、私のNLPの師匠が開催しているNLPコースに参加した際にありました。


このコースの中で行ったワークというのが、「自分の思い描いたイメージを、隣合わせで座った別の人に伝える」というものでした。いわゆるテレパシーの実験ですね(笑)。


詳細な手順は書けないのですが、実際にやってみると、私が温泉に入っているイメージを描いたら、隣に座った人が「身体がすごく熱くなった」ということが起こったり、あるペアでやっていたときに、情報の伝え手側が思い描いていない「ハンバーグの映像」を情報の受け手が思い浮かべた、ということが起こり、昼食前だからおなかが空いていただけじゃないのか、、、と皆で話していたら、ちょっと離れた別の人が、「ハンバーグの映像を思い浮かべていた」と言い出して、「あ、それがこっちに流れ弾で飛んできたのかぁ〜」といって驚く、なんていうことがポンポン起こるわけです。


そんなことで、自分の経験として目の当たりにして、かなりの衝撃を受けるとともに、「情報は物理チャンネル以外でも伝わる」ということに確信を得たわけです。